日本の音楽事情
久々の投稿になってしまいました。反省!!
もうすぐ4月だというのに東京では桜の咲く気配もなく。。
私にとっては17年ぶりの桜なのでとても楽しみです。
さて今日のテーマは日本の音楽事情について。
チェコにいた時はたくさんコンサートへ行きました。
それこそヨーロッパにいる特権です。
Praha,Dresden,Munchen,Saltzburg,Wien etc..
特にWienへは現地に住んでいるのかのごとく頻繁に通いました。
日本へ帰国してからもいくつか行きました。
つい先日はRurolf BuchbinderのBeethovenのPiano Sonataシリーズへ。
さすが巨匠。圧巻でした。
終演後、あまりのすごさに頭がふらふらしてしばらく立てませんでした。
ありがたいことに、このような貴重な経験を何度かしました。
あまりにすごい演奏のあとは息もできなくなる。そんな経験なかなかできないものです。
この瞬間、”生きてるって素晴らしい!”といつも思う私。
残念なことに日本のコンサートでいつも思うのは、日本人のリアクションは非常に薄い、控えめすぎるということ。
先日のBuchbinderの時もBravoの嵐になってもおかしくないはずなのに2,3声(自分も含め!)飛んだのみ。
寂しすぎる・・・。
あきらかに日本人の控えめな性格が反映されているのを感じます。
こういう場面で控えめなのは非常に残念。
明らかにBravo言いたい!という人たちは絶対にもっといるはずなのに。
でも声を出すのはちょっと勇気がいるかもしれません。
しかし最初だけです。そんなのは。
私も言いたいのに言えない。恥ずかしいな・・。なんて何回もありました。
初めて口にしたのはBarenboimとウィーンフィルのMahler1番の時。
あまりのダイナミックな演奏に、口から勝手にBravoがこぼれて自分でもビックリしました・・・。
私がいいたいのは、みなさんBravoをいいましょう!
ということではなく・・・。
もっと自分の感情を開いて音楽を体感してもいいのではないでしょうか?
ということです。
そうすれば必然的に何らかの行動(bravoや大きな拍手、スタンディングオベーションetc.)に変わるわけですが。
日本のコンサート会場で理解できないことが2点あります。
1点はカーテンコールで拍手が鳴りやまないのに場内の明かりをつけて客を足早に撤収させる。
実は先日もこうでした。
今聴いた音楽の余韻も楽しめないなんて!!
早々と点灯されて、すぐに現実になんか戻れませんし戻りたくありません。
2点目
これはもう不思議というか日本のおかしなビジネスでしかないです。
サインをもらうにはCDを購入しなければならない。
ヨーロッパのコンサート会場ではまずどこにもCDは売っていません!
終演後は誰でも好きに楽屋へ行くことができます!!!
これは日本から見たらかなりゆるすぎです:D
これにはさすがの私も驚きでしたが・・。
だからサインももらい放題。
こういう時だけ小心者の私が勇気をだして何度か楽屋へ行き、無事にサインをもらいました。
おまけに写真まで一緒にとってくれるファンサービスの良さ!!
日本は音楽だけに関わらず、何でも制限しすぎると思います。
演奏者のプライバシーを確保するためもあると思うので、楽屋へ誰でも入れるようにしてとはいわないけれど、
これもダメ、あれもダメではすごく狭い世界からいつまでたっても抜けられない。
音楽は本来”自由”なものです。
もう少し聴く人たちにも余裕を持たせてくれる環境になれば、コンサートの雰囲気も変わるはずです。
いつかそうなってほしいと思います。
自分の生まれた国ですからね。